私は5年ほど、保険代理店の営業職をしていました。
新規顧客の開拓はもちろん、コンテンツマーケティングを有力な手法とした見込み顧客の育成、既存顧客の対応もメインの業務になります。
新規顧客の開拓が大変だというのは多くの方がイメージしやすいと思います。
もちろん、それはそれでとても大変です。
しかし私の場合は、既存顧客の対応の方が大変だと感じました。
どういうお客様かというと、上司が元々新規顧客として対応してきたお客様で、保険というのは一度きりの買い物などではなく長年、場合によっては親子2代などにわかっておつきあいしていくものなので、すっかり元の担当(つまり上司です)に馴染んで、頼りにしている方ばかりなのです。
しかし、上司も管理職や役員に昇格していくにつれ、個人のお客様に対応することは不可能になっていきます。
そこで、後輩・部下に引き継ぎをしていくわけですが、事あるごとに前の担当と比較されることがあるのが辛いことの一つでした。「○○さん(上司)だったらこういう風にしてくれたんじゃない?」とお客様に言われるのがとにかく辛かったです。
しかしそのぶん、感謝をされた時にはまるで上司に追いついたかのような気持ちになり、結構嬉しかったりしました。
今は別の仕事をしていますが、あのときの嬉しさを知っているから今も仕事を頑張れているのかな、と思いました。